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“想起されない職場”を、Instagram広告で可視化する ― 新卒プロモーションの新常識
1. 背景:認知の“壁”は、情報接点の欠如から生まれる
多くの企業が新卒採用で抱える課題の一つに、「働く場所として想起されにくい」という問題があります。これは単なる知名度不足ではなく、学生との接点が限られていることに起因する構造的な課題です。
学生が企業を知るきっかけは、大学のガイダンスや就職サイトだけではありません。SNS上で「自分と重ね合わせられる情報」に触れることで、初めて“自分が働くイメージ”を持ち始めます。そこに、Instagram広告の活用余地があります。
2. Instagram広告で見えた突破口:共感がエントリーを動かす
複数のクリエイティブを配信した結果、学生の反応には明確な傾向が見られました。
- 「社会貢献」をテーマにした投稿は、就活プロセスの全フェーズで高い反応率を記録。
- 「人との関わり」を訴求したコンテンツは、男女ともに申込率が高い。
- 「安定性」は、特に比較検討段階の男性層に刺さる傾向。
これらの結果から、学生は「企業の規模や条件」よりも、価値観や人とのつながりを重視していることがわかります。Instagramというプラットフォームは、まさにこうした“共感の可視化”に最適なメディアです。
3. フェーズ別戦略:学生の行動心理に合わせた発信
3-1. フェーズ設計の考え方
学生の就職活動は、「認知 → 理解 → 申込」という段階的な心理変化をたどります。この流れに沿って、広告内容をチューニングすることが効果を高める鍵です。
3-2. フェーズごとの発信テーマ
フェーズ | 発信テーマの方向性 | 目的 |
---|---|---|
認知期 | 社会的意義・人との関わり | ブランドの第一想起を獲得 |
理解期 | 仕事内容・職種の多様性 | 比較検討時の印象形成 |
申込期 | 若手職員の声・リアルな職場像 | エントリー動機の強化 |
フェーズごとに“深さ”と“頻度”を設計することで、学生が自発的に企業理解を深め、エントリーに至るまでの心理的距離を縮めることが可能になります。
4. 年間を通じたInstagram活用設計
単発の広告ではなく、年間を通じたストーリー展開を設計することで、学生との接触を継続的に生み出せます。例えば以下のようなシーズン設計です。
時期 | 主な学生活動 | 投稿テーマ例 |
---|---|---|
10〜12月 | インターン探し | 「社員の1日」シリーズ/「この仕事、知ってる?」 |
1〜2月 | 業界研究 | 職種別インタビュー/事業の多様性紹介 |
3〜4月 | エントリー期 | 内定者インタビュー/職場紹介投稿 |
5〜7月 | 面接・意思決定期 | 若手職員の“本音トーク”/成長ストーリー |
8〜9月 | 次年度接点づくり | インターン告知/社員参加イベント案内 |
こうした年間型Instagramプロモーションにより、「知る → 興味を持つ → 共感する → 応募する」という一連の行動が自然に生まれます。
5. 結論:Instagramは“想起されない企業”を“共感されるブランド”に変える
今回の実践から得られた最大の学びは、Instagram広告は単なる告知手段ではなく、「職場としてのブランド価値」を育てるメディアであるということです。求職者にとって企業は、「自分が働くイメージを持てるかどうか」で評価されます。写真・動画・ストーリーなど多様な表現を活かせるInstagramは、学生の関心に寄り添いながら、企業の魅力を“生活者目線”で伝えることができるプラットフォームです。
まとめ
- 「想起されない」という課題の本質は、接点の欠如にある。
- Instagramは“価値観で共感される接点”を生み出す場。
- 年間を通じた発信設計で、学生との関係を継続的に構築できる。
新卒採用におけるInstagram活用は、いまや“トレンド”ではなく“戦略”。SNSの文脈の中で学生の共感を獲得することこそが、これからの採用広報の成功条件です。
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